能力試験・聴解問題のジェンダー的考察
ある仕事の関係で、「日本語能力試験・聴解問題」の過去問題を分析しました。
分析対象は2004年~2007年の1級と2級です。分析して気付いたことはいくつかあって、「真面目バージョン」の分析は、「創作集団にほんご」のスタッフブログのほうに書きました。
こちらでは、ちょっと不真面目(?)バージョン。
CDを聞いていて思ったのが、会社での会話は「女性上司と男性部下」という組み合わせが多いな、ということ。でも、これは単なる印象。そこで、印象では語れない、と思い、過去4年のスクリプトの中から、明らかに「上下関係」がある2人の会話、というのを取り出して、その比率を見てみました。
私が数えたところ、そういう問題は全部で13問。内訳は、
●女性が上、男性が下:8問
●男性が上、女性が下:5問
やっぱり~。女が上が多かった~。
さらに、この「女性が上」の場合、その女性の多くは「3K」であることがわかりました。
3Kとは「こわい」「キツい」「厳しい」です。
例えば、手紙の書き方の修正を指示した女性上司と、ボンクラ男性部下の会話(2004年・1級・問題1の12番)。
「名前は文章の左下だって言ったでしょう!」「人の話はよく聞いてね。すぐ直してきて!」……こえ~っ!
また、本棚の注文を指示した女性上司と、仕事が忙しくてついうっかり注文を忘れていたと言い訳する男性社員の会話(2006年・2級・問題2の8番)。
「昨日、お願いした本棚、いつ届くの!」と、切り口上。そして、「忘れてました。確認します」という男性に対し、「できるだけ早くお願いね!」と、捨てゼリフを吐く。……なんで、そんなにケンカ腰なんだ!?
テキパキしてて信頼できそうな女性上司も2007年、2005年には登場しますが、ほか2問は3K。
逆に、男性上司が女性部下に話す場合、「悪いけど、見てきてくれる?」(2005年・2級・問題2の10番)とか、「データ整理が大事なのもわかるけど、ちゃんとコミュニケーションしてくれなくちゃ」(2006年・1級・問題2の12番)など、なんか、ちょっと弱気な言い方が目立つ。
うーむ。これって、日本語教育の世界に女性が多いことが関係してるのかな。
日本語能力試験「聴解試験」、ジェンダー的考察でした。
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コメント
そういえば、能力試験の模擬試験の仕事のとき、
怖い(厳しい?)上司の役、よくやったような・・・
あれはあくまで本試験の流れだったわけですね!
私のキャラクターに合わせたとか、日本語教育界の縮図とか、
では決して無いのですね!良かった
投稿: さゆりん | 2008年9月19日 (金) 18時34分
さゆりんさん、ありがとうございます。
そういえば、月刊誌の仕事のときも、よく「3K」上司、演じていただきましたよね。
決してさゆりんさんのキャラクターを知って、というわけではありません。
ほかの問題で、夫婦の会話もよく出てくるのですが、だいたい、わがまま妻の意見に、「はい、はい」と従う夫、みたいなのが多い。
そういう会話も、よく演じていただきましたよね。Oさんとの絶妙コンビ、思い出します。
投稿: 青山美佳 | 2008年9月20日 (土) 07時32分